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Vol.9 再生砕石の製造方法について
再生砕石は、ビルなどのコンクリート構造物を解体する際に発生する「コンクリートがら」を原料にして製造されますが、本号ではその製造工程や破砕装置についての概要を解説します。
再生砕石の製造工程
再生砕石は、以下の製造フローで製造されます。
破砕工程は、以下の3工程に分類されます。
- 小割り破砕
中間処分場に運搬されたコンクリートがらは、まず重機に装着されたペンチ状の油圧アタッチメント(小割り破砕機)で直径20~30cm程度の大きさに破砕します(写真1)。
- 一次破砕
小割りされたコンクリートがらは、破砕ホッパー(破砕機の投入口)に投入され、40mm以下の大きさになるように一次破砕されます。一次破砕機には、回転する2つのロールの圧縮力で原料を破砕する「ロールクラッシャー(図1)」や、固定歯と動歯(粉砕歯)の間に原料を投入し、動歯を顎(jaw)のように動かして圧縮剪断力で原料を破砕する「ジョークラッシャー(図2)」が多く使われます。
- 二次破砕
一次破砕した砕石を40mm以下の大きさの粒子がさらに多くなるよう破砕するために、二次破砕を行います。二次破砕機には、高速回転する円筒に取り付けられた衝撃刃と、これに向かいあう固定刃によって原料に衝撃力を与えて粉砕する「インパクトクラッシャー(図3)」が多く使われます。